試してみたら大成功!

弊社では、お客様からのご依頼、ご要望には、お応えしたいと思い、お断りする事を出来るだけしないようにしております。

ですが「ディーラーでないと対応出来ない作業」や「資料が無い」「情報が無い」というような場合には、出来ないとお断りする事があります。

先日、ポルシェを所有されているお客様から「部品を持ち込みで交換してほしい」との、ご依頼いただきました。

作業内容は「ショックアブソーバー交換」です。

作業後、走行テストをしてみるとハンドルを回す度に「バキン!バキン!」と金属音。

取り付け方に問題があるのかと、再度確認。

↓↓↓

もう一度、取り外してみました。

↓↓↓

特に問題は無く、何故、金属音がするのかを調べてみました。

どうも車高調整が出来るショックアブソーバーには2種類ある事がわかりました。

・サーキットタイプ

・ストリートタイプ

「サーキットタイプ」とは、「サーキット走行」を想定しているため、走行時の音などの対策はされていないようです。

それに引き換え「ストリートタイプ」は、「街乗り」を想定しているため、走行音や乗り心地なども考慮してあるそうです。

なので、サーキットタイプのショックアブソーバーは、ある程度は仕方がないと…

でも、お客様の立場からすると、ハンドルを回す度に 「バキン!バキン!」と金属音 がするのは不安でしかありません。

そこで考えました!

まずは↓↓↓

まずはショックアブソーバー上部を見てみると、アッパーマウントの下のスペーサーとコイルスプリングが直接、接触している事が判明。

そこで、コイルスプリング下部に取り付けられていたスプリングシートを取り付けてみました。

こんな感じ↓↓↓

そして期待を込めて、走行テスト!

残念ながら…全く効果無し!!

そして試行錯誤が続きます…

ストリートタイプの部品を確認してみると、上部のスペーサー部分がベアリングになっていて、コイルスプリングが一緒に回るため、音がしないようで。

ベアリングが無いために、ハンドルを回す度に、コイルスプリングが動いてしまい音が出ているようでした…

今一度、考えてみました。

構造的には、こんな感じ↓↓↓

そして思いつきました!

コイルスプリングが、あまり動かないようにすればいいのではないかと!!

そして「スプリングシート」を作成。

それが、こちら↓↓↓

左のプラスチック製のスプリングシートに合わせて、ゴム製のスプリングシートを作成して取り付けてみました。

どこにとりつけたかというと…

こちら↓↓↓

そして組み付け!

組み付けるとこんな感じ↓↓↓

こうする事で、ハンドルを回した時にコイルスプリング下部が固定されて、上部が滑るように動くと、音が消えるのではないかと考えました。

そして、走行テスト!

結果は大成功!!

100%ではありませんが、ほとんど音はしなくなりました。

何より、お客様にも大変喜んで頂きました!!!

いやぁ~、大変な作業でした(汗)

ですが、こうして結果だ出せた事は、弊社として、また一つ大きな経験をさせて頂きました!

ありがとうございました!!

同じような音で悩んでいる方がいらっしゃいましたら、ぜひ、ご参考にしてみて下さい。

宜しくお願い致します。

思い込みに注意

1990年代「メルセデスベンツ」と言えば、「スリーポンテッドスターマーク」と同時に「四角いヘッドライト」のフロントマスクが特徴でした。

そのメルセデスベンツが1996年、Eクラスをフルモデルチェンジした際にヘッドライトの形状を「丸目」にした事は衝撃的でした。

当時「丸目のヘッドライト」と言えば「ジャガー」というイメージでしたから。

賛否両論ありましたが、結局、約10年間、丸目のヘッドライトのデザインを続けました。

メカニックの立場で見ると、Eクラスが丸目になったあたりから、急速に車の「電子化」早くなった事を覚えています。

「CAN(コントロール・エリア・ネットワーク)」という通信システムが拡充されて、全てのコントロールユニットがデーター通信で、つながれるようになっていきました。

そして、最近の車両は、色々なものが「コントロールユニット化」しています。

「メーターパネル」「ルームランプ」「ドア」など…

それぞれが独立したコンピューターになってCAN通信で接続されて、データーのやり取りをしています。

先日、メルセデスベンツのCクラス(W204)で「リヤドアのドアロックが左右共に作動しない」という症状で入庫がありました。

テスターで診断してみると故障メモリの入力は無いものの、リヤドアのコントロールユニット内のドアロックの実測値では左右共に「メカニカルエラー」という表示が出ていました。

まずはリヤドアを確認。

こちら↓↓↓

そして、これがコントロールユニットです。

↓↓↓

とりあえずコントロールユニットへの電源電圧を点検してみましたが問題は無いため、「コントロールユニットの不具合」ではないかと判断しました。

ですが、左右同時になるものなのかとの疑問があり、まずはどちらか片側だけでも交換して変化があるかどうか、確認してみたいと思い、同じ品番の中古の部品を取り寄せて交換。

交換後、変化無し。

どうしたものかと調べら直してみました…

すると、ある事を発見しました。

「リヤドアコントロールユニット」と「リヤドアロック」は接続されていない!

上記の写真をよくよく見てみると、確かにドアロックへ行く配線が無い!

さらに調べを進めてみると、ビックリする事がわかりました!!

実は、この車両は製造開始初期から1年くらいの期間だけ、違うコントロールユニットがリヤのドアロックを制御している事が判明しました。

配線図を見ていても、なかなか理解出来ませんでした(汗)

そして、たどり着いたコントロールユニットが「フロントSAMコントロールユニット」です。

それが、こちら↓↓↓

念のため、配線を確認!

こうして、このユニットとリヤのドアロックが、つながっている事を確認しました。

この後、フロントSAMコントロールユニットのソフトウエアが古いバージョンになっていたため、最新バージョンにアップデート。

リヤのドアロックが正常に作動するようになりました。

ドアに装着されているコントロールユニットがドア回りの制御を全て行っているという思い込んでしまったために、解決までに時間がかかってしまいました(泣)

年式によって、システムが違うという基本的な知識を忘れずに、今後も取り組みたいと思います。