ブレーキ鳴き

街中をドライブ中、赤信号で信号待ち。

そんな時に隣に止まった車が「キィー」と長くて高い、金属を引っかいたような嫌な音を出しながら止まった…という経験ありませんか?

この現象を「ブレーキ鳴き」と言います。

基本的にブレーキを踏むと「鉄」と「摩擦材」とを押し付けて、摩擦力によって車が止まる構造になっています。

なので実は「音がするのが当たり前」だったりします!

だって、「物」と「物」が擦りあえば、音が出たって、当たり前です!!

材質にもよりますが、実際にブレーキ中は騒音やら、振動やらで、ホントに大変な事になっているんです。

例えて言うなら「チョークで黒板を引っかく感じ」でしょうか…(汗)

でも各メーカーさんは日々、試行錯誤。

形状を大きくしてみたり…

材質を柔らかくしてみたり…

部品に溝を入れてみたり…

色々な努力の積み重ねで現在は、だいぶ少なくなっているのです。

ブレーキ鳴きには色々な要素がありまして

・ブレーキの摩耗

・ブレーキのガタ

などが代表的なところです。

ここで非常に珍しい故障事例をひとつ。

 

自動代替テキストはありません。

見た感じ、特に問題の無い普通のディスクブレーキです。

お客様から「ブレーキ鳴きがヒドイ」と入庫されました。

調べてみると…

 

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わかりますか?

ブレーキキャリパーを固定するところが、「斜め」になっています。

これを正常な状態に戻すと、こんな状態です。

 

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上の写真と比べると、お分かり頂けると思いますが、下の写真が正常な組み付け状態です。

「こんな事で!?」

と思うかもしれませんが、こんな事でも「ブレーキ鳴き」は発生するのです。

いやぁ~、奥が深いですね。

ちなみに日本人とアメリカ人は「ブレーキ鳴き」を嫌がりますが、ヨーロッパ人は、あんまり気にしないそうですよ。

「雑」なのか、「心が大きい」のかは、分かりません。

自分で判断をお願いします(笑)

パワーウインドウの不良原因

一年の中でも春や秋などの観光シーズンになると、久しぶりに家族で出かける方も多いと思います。

いつもは、なかなか行かないような場所へと家族を連れてドライブ。

長時間の運転にもなるので、そろそろ空気の入れ替えでもと窓ガラスを開けると突然

「バキッ」

と嫌な音がした途端、窓ガラスが閉まらなくなった…

なんて経験はありませんか?

もしかすると、それはパワーウインドを動かしている「レギュレーター」という部分が壊れた音かもしれません。

ほとんどの場合が「運転席」ですが、意外と、あまり動かしていない「助手席」や「後部座席」の窓だったりもします。

ドア内部を調べてみると…こんな具合です。

 

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左側の新品部品と比べると一目瞭然ですが…

破損している右側はワイヤーがグチャグチャになり、プラスチックの小さな破片が見えると思います。

モーターが真ん中の白いプラスチック部分に取り付けられていて、その部分を回してワイヤーが窓ガラスが上下するようになっています。

ようは、プラスチックに溝があって、ワイヤーが巻きつけられている…

単純に「プラスチック」に「鉄」が巻かれている感じです。

鉄に比べれば、プラスチックの方が柔らかいという事もあるのでしょうが、ちょっとしたズレと積み重ねが、こんな故障を起こすのかもしれません。

最近では特にUVカットや気密性などで、ガラスの性能が上がった分だけ厚くなり、重くなった事もあると思います。

そのため「レギュレーター」の形状も進化して、だいぶ丈夫にはなってきています!

が…

またしても「プラスチック」の部分がブッ壊れてる!????

 

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交換するにも最近は「レギュレーター」と「モーター」が「一体式」になっている部品が多く、価格がどうしても高くなってしまいますね。

しかも、あまり動かしていない「助手席」や「後部座席」の窓だったりすると、ホント困りますよね…

それでも、昔なら手でハンドルをグルグルと回して窓ガラスを開け閉めしていた事を考えれば、進化して、電気モーターを使用して動くようになり、スイッチ一つで開け閉めしてくれるのですから、本当に楽になったものです。

技術の進歩とコストの面などで、色々と難しい部分もあるのでしょうが、自動車メーカーさん、部品メーカーさんの今後の努力に期待しましょう。

エンジンの調子が悪い②

「エンジンの調子が悪い①」の続きです。

前回も紹介しましたが…

エンジンのコンディション(調子、状態)を決める条件は

1、よい点火

2、よい圧縮

3、よい混合気

です。

「よい圧縮」については、新車から1年で…

というケースは、ほとんどありません。

なぜかというと不具合が生じる、ほとんどの場合「高走行距離」の車両だからです。

「よい圧縮」に電気的要素はなく、機械的なものなので「10万キロ」「20万キロ」と走行して初めて、不調の原因になる場合が考えられます。

エンジン部品の「品質不良」や「異物が入り込んだ」などの事でもない限り、あまりありません。

日本のメーカーでは、20年以上も前から「10万キロ保証」と言っているくらいですからね。

ご安心下さい。

そして「よい混合気」には2つの要素があります。

それは「空気」と「燃料(ガソリン)」です。

ちなみに「空気」と「燃料」の配分は

「燃料」:1

に対して

「空気」:14

が理想とされています。

今ではコンピューター制御で自動的に、この配分に調整されています。

「空気」の要素としては、まずはこれです。

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これは「エアクリーナエレメント」と言われる部品です。

エンジンに供給される空気は必ず、このエレメントを通って入ります。

なので、写真の左側の部品のように「詰まり」などが発生すると、エンジン不調の原因となります。

「1:14」のバランスが崩れてしまうのです。

そして次は、この部品。

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この部品は「エアマスセンサー」と言って、エンジンに入ってくる空気量を測定しています。

写真にあります筒状の真ん中にあるセンサーが空気の流れを測定して、コンピューターに数値化したデーターを送っています。

特に多い故障となるのが、この部品でして…

左側が不具合のある部品で右側が新品ですが、比べても判断が出来ません。

テスターを接続してみると実際の空気量より多かったり、少なかったりと間違った数値をコンピューターに送ってしまい、エンジンの制御がメチャクチャに!

しかも、この部品は「10万円」近くするものなので、厄介ものです(汗)

そして、2次的に不具合が生じる場所があります。

それはエキゾースト(排気)側でエンジンの中で燃料が燃えた状態を測定している部品がこれ。

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「O2センサー」です。

燃料が燃えた後の「酸素量」を測定してエンジンのコンピューターにデーターを送っています。

なので、制御がメチャクチャな状態を続けてしまうと左側のように煤だらけに!

こうなると全く動かなくなってしまういます。

これもエンジン不調の原因になる事があります。
エンジンの調子が悪くなったら、そのままにせず早めに修理工場へ、お願いします。

エンジンの調子が悪い①

輸入車は日本車と違い、メーカーによって特徴的な「デザイン」や「乗り心地」があります。

また日本車と比べると「マイナーチェンジ」や「フルモデルチェンジ」の期間が長いため、気に入ると長く乗られるユーザー様も多いと思います。

以前は故障しても「新車から1年間」しか保証期間が無かったため、なかなか購入までいかなかった方でも、最近では輸入車でも保証期間が伸びて「新車から3年間保証」なんてのは当たり前になってきました。

そうは言っても、何故か不思議と壊れ始めるのは「3年過ぎた」頃になってから…

ユーザー様によっては、壊れて修理代が「数十万円」なんて高額の請求に泣いた経験があるのではないでしょうか。

特に困ってしまうのは「エンジンの調子が悪い」時。

目的地に着く事が出来ないなどのトラブルになり、仕事で使用しているユーザー様は大変ですよね。

エンジンのコンディション(調子、状態)を決める条件があります。

それは

1、よい点火

2、よい圧縮

3、よい混合気

です。

この「よい」というのは「良い状態の」と言った方が、分かり易いでしょうか。

そこで幾つかの故障事例を挙げてみたいと思います。

最初はまず「よい点火」の一つ。

スパークプラグです。

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真ん中を通る「芯」に向かって火花が飛んでいるため、芯が削れていきます。

左側の新品のプラグに比べ、右側のプラグの芯が丸くなっているのが分かるでしょうか?

隙間が大きくなってしまうので火花が飛びにくく、さらに削れれば飛ばなくなる事も。

メーカーによっては「30,000㎞~40,000㎞」で交換の指示が出ているものもあります。

最近では「10万キロまでOK」なんていうのもありますが、やはり点検は必要です。

そして、これも「よい点火」には重要な部品です。

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これは、スパークプラグを良い状態で点火させるための部品。

右側にあるゴツイ部品が「イグニッションコイル」で、ケーブル状になっているのが「サープレッサー」です。

最近の車は非常に性能が高いため、「1つのシリンダ」に「1つのイグニッションコイル」が装備されているケースが多くあります。

また「1つのシリンダ」に「2つのスパークプラグ」が装備されているため、2本のサープレッサーが装備されています。

どちらも「よい点火」をするためには重要な部品なのです。

以前と比べ高性能なので、輸入車とはいえ「燃費」も、かなり良くなっていますが、壊れると「高い」です(汗)

何故ならば「8気筒エンジン」の場合を考えますと一つのシリンダに…

「1つのイグニションコイル」×8 約42,000円×8個=336,000円

「2つのサープレッサー」×8=16 約8,000円×16個=128,000円

「2つのスパークプラグ」×8=16 約3,150円×16個=50,400円

なんと部品代だけで「50万円」を超えてしまいます!

こりゃ、中古で高年式の輸入車が買えちゃいますかね!?

でも、さすがに一気に全てが壊れる訳ではありません。

故障状況によっては「最低限」で修理が出来るかもしれませんので。

修理する時には、ぜひご相談下さい。