「エンジンの調子が悪い①」の続きです。
前回も紹介しましたが…
…
エンジンのコンディション(調子、状態)を決める条件は
1、よい点火
2、よい圧縮
3、よい混合気
です。
「よい圧縮」については、新車から1年で…
というケースは、ほとんどありません。
なぜかというと不具合が生じる、ほとんどの場合「高走行距離」の車両だからです。
「よい圧縮」に電気的要素はなく、機械的なものなので「10万キロ」「20万キロ」と走行して初めて、不調の原因になる場合が考えられます。
エンジン部品の「品質不良」や「異物が入り込んだ」などの事でもない限り、あまりありません。
日本のメーカーでは、20年以上も前から「10万キロ保証」と言っているくらいですからね。
ご安心下さい。
そして「よい混合気」には2つの要素があります。
それは「空気」と「燃料(ガソリン)」です。
ちなみに「空気」と「燃料」の配分は
「燃料」:1
に対して
「空気」:14
が理想とされています。
今ではコンピューター制御で自動的に、この配分に調整されています。
「空気」の要素としては、まずはこれです。
これは「エアクリーナエレメント」と言われる部品です。
エンジンに供給される空気は必ず、このエレメントを通って入ります。
なので、写真の左側の部品のように「詰まり」などが発生すると、エンジン不調の原因となります。
「1:14」のバランスが崩れてしまうのです。
そして次は、この部品。
この部品は「エアマスセンサー」と言って、エンジンに入ってくる空気量を測定しています。
写真にあります筒状の真ん中にあるセンサーが空気の流れを測定して、コンピューターに数値化したデーターを送っています。
特に多い故障となるのが、この部品でして…
左側が不具合のある部品で右側が新品ですが、比べても判断が出来ません。
テスターを接続してみると実際の空気量より多かったり、少なかったりと間違った数値をコンピューターに送ってしまい、エンジンの制御がメチャクチャに!
しかも、この部品は「10万円」近くするものなので、厄介ものです(汗)
そして、2次的に不具合が生じる場所があります。
それはエキゾースト(排気)側でエンジンの中で燃料が燃えた状態を測定している部品がこれ。
「O2センサー」です。
燃料が燃えた後の「酸素量」を測定してエンジンのコンピューターにデーターを送っています。
なので、制御がメチャクチャな状態を続けてしまうと左側のように煤だらけに!
こうなると全く動かなくなってしまういます。
これもエンジン不調の原因になる事があります。
エンジンの調子が悪くなったら、そのままにせず早めに修理工場へ、お願いします。